コンクリ一トの強度に及ぼすフライアッシュの過剰添加の影響

本論文は、フライアッシュの過剰混入がコンクリートの強度特性に及ぼす影響を明らかにすることを目的として実施した実験研究の報告である.実験は普通ポルトランドセメントに対するフライアッシュの打ち割り混入率0、10%、20%、30%、40%、60%、80%とし、フレッシュ性状と材齢91日までの圧縮強度および静弾性係数を試験した.フライアッシュを大量に混入すると空気連行性が低下し、スランプの大きな変化は認められなかったが、圧縮強度と静弾性係数はフライアッシュの混入率の増加に伴う水セメント比の増加に対応して著しく低下した.粉末X線回折試験では、フライアッシュの混入率の増加に伴うゲル容積の増加、ポルトランダイトの減少、カルシウムアルミネートの増加等のセメント硬化体の変化が認められた.     

石炭ガス化スラグの有効利用(英文)

石炭ガス化複合発電(IGCC)は環境負荷が低く,経済効果の高い発電方式である.SOx,NOxおよびCO2の排出量が少ない.IGCC方式の場合,従来の粉体灰は生じず,代りに溶融スラグが得られる.そしてそのスラグは各種土木工事への適用が期待されているが,その場合ポゾラン反応が起こることが期待されているが,その測定は時間を多く必要としている.また溶融成分の性状により大きく変化する.我々はその性状を光学顕微鏡観察によるガラス相の定量で行うこととした.クラックや内部空隙も観察でき、極めて有効な方法である.     

資源環境の保全をめざした二次副産材を導入するコンクリ一ト材料の発展的利用に関する研究

日本では,21世紀半ばに人工の固体物質の代表である解体コンクリート塊の排出量がピークを迎えると同時に,最終処分が困難になる状況が想定されていることから,コンクリート材料の完全資源型の利活用要求はより一層高まるといえる.本研究は,副産微粉,再生骨材などの二次副産材を積極的に混和し,同一産地*種類型の調合条件のもとで,コンクリートの物性改善,資源有効利活用を目的としたコンクリートを製造し,その基礎的物性の評価と環境影響評価を行い,環境保全に資するコンクリート材料の発展的利用のあり方を検討した.     

放射性廃棄物量を低減するための低放射化材料の開発(英文)

原子炉などの施設が寿命を迎えると莫大な量の放射性廃棄物が発生する.であるのであらかじめ設計段階から廃棄物が出ないようなプランが必要である.その方法は(1)セメント·骨材·鉄筋などのマテリアルデータベース、(2)データベースに基いた低放射化セメント·鉄筋などの製造·採用、(3)原子炉遮蔽壁などへの施工·解体の最適化から生まれる.低放射化骨材·セメント·混和材量により低放射化コンクリートは可能になる.それらを適切に組み合わせることにより、従来型の原子炉壁使用コンクリートの1/10,1/20,1/30,...,1/1000,1/3000,1/10 000の低放射化が計れる.1/10,の低放射化とは仮想安山岩を骨材とした普通コンクリートをベースに計算される.そしてこれらは改良型BWRあるいはPWR原子炉用コンクリートに用いた場合、解体時のクリアランスレベル以下に廃棄物をすることが期待される.低放射化コンクリートを製造するために肝心なことは、放射化しやすい核種を含まないことであり、それは低放射化セメントや石灰石骨材を用いたり、高炉スラグや石炭灰を用いないことである.放射化しやすい各種とはEuとCoである.     

「ヴィヨンの妻」における妻の心理変化に対する一考察——《维荣之妻》中妻子心理变化之考察

筆者は日本文学史の授業をきっかけにして無頼派の代表人物――太宰治に興味を持ってきて、彼の作品がなぜ虚無的?頽廃的な社会感覚に満ちているのか、彼自身がなぜ若いうちに自殺の道を選んだのか…いろいろな疑問があった。そして、彼が1947年、すなわち自殺する前の一年に書いた短編小説、「ビィヨンの妻」に注意を払い、拝読した。作者が男なのに、女性独白の小説を書くなんて、少し変だと思った。「ビィヨンの妻」を読み終わり、一番印象に残るのはやはり主人公の「妻」だったが、最初、家庭観念の強い、夫の前で弱々しかった彼女が、なぜ家から離れ、さらに「人非人でもいいぢゃないの。私たちは、生きてゐさえすればいいのよ」という話も出てきたのか、彼女の心理がいったいどう変化してきたのか、ということに深く興味を持つようになったのである。本論はまず創作背景を考察して、あらすじを整理する。それから、先行研究を踏まえ、「妻」の心理変化を分析してみる。     

太平洋戦争下の日本語

各国の言語は時代の流れとともに変化するもので、日本語も当然だと思う。本文は日本語の近代化から述べて、第二次世界大戦の前後の日本語を例として、日本語自身の変化とそれに関する文化背景を検討して、言語の変化への影響の要因を研究したいと思う。     

日本語の連体修飾語の漢訳について

翻訳というものは、相異なる二つの言語間の人たちを交流させる重要な手段である。日本作品の翻訳に関して、中国の翻訳者はみな「信」(原文に忠実)·達(訳文に誤りがなく)·雅(訳文として美し)」という高い水準を目指す。しかし、「信」の一言でも、そんなに容易く実現できるものではない。周知のように、日本語は〈S+O+V〉型の言語である。その連体修飾語は被修飾語の直前に位置する。この点で、中国語の「定中構造」(定語+中心語)という語順が一致するから、一般的にいえば、日本語の簡単な連体修飾語を中国語の「定中構造」に直訳すればいいが、複雑な連体修飾語を中国語の「定中構造」のように訳したら、中国語らしく中国語になれない。実は、日本語の連体修飾は中国語の「定中構造」とは共通点もあれば、相違点もある。中国人の日本語学習者はその相違点がはっきり分からないと、よく日本語の連体修飾語を誤訳する。本稿は連体修飾における両言語の異同について考察した上で、「信」という基準にしたがって、日本語の連体修飾語の漢訳の方法を探ってみたい。     

フライアッシュを用いたコンクリ一トの中性化に及ぼす暴露条件の影響

本報告はフライアッシュを使用したコンクリートの中性化についての測定結果を取りまとめたものである.シリーズⅠでは、暴露地、フライアッシュの種類、置換率における比較を行った.シリーズⅡでは、供試体の向き、設置場所、設置条件、調合条件における比較を行った.その結果、シリーズⅠにおいては、屋外暴露の場合、地域による中性化の差はあまり見られず、屋内と屋外の中性化速度係数の比は既往の実態調査結果より小さくなり、また、同一水結合材比では、フライアッシュの種類による中性化の差は認められなかった.シリーズⅡでは、中性化速度係数は屋外に置いて屋根なしより屋根ありのほうが大きい値を示し、また、建物の南側より北側のほうが小さい値となった.     

葬式における中日の泣き表現の比較

死は、感情の根源を揺さぶることである。大切な人が亡くなったことで泣くことは人間として当然のことであるが、泣き方や泣きによって表される意味は同じとは限らない。中国では、葬式で大声で泣くことが亡くなった霊をとむらうことになるが、日本では普通、ハンカチでそっと涙を抑える姿がよく見られる。葬式におけるこうした泣き表現の違いは単純な生理的表現の違いではなく、それぞれの社会構造や文化背景によって形成されているのである。本レポートは、中日両国の葬式における泣きの表現を比較し、それぞれの特徴を分析することによって、その裏に隠されている文化的根源を検討してみる。     

改定JASS 5における再生骨材コンクリ一トの規定の概要

日本建築学会建築工事標準仕様書JASS 5鉄筋コンクリート工事が2009年2月に大改定された.今回の改定では、新技術の取込みはもとより、エコセメントや再生骨材コンクリートの節の新設などによる環境配慮への取組みの強化、かぶり厚さなどの規定の検査方法の充実、計画供用期間の級の超長期への対応や耐久性向上にかかわる乾燥収縮率*ヤング係数*許容ひび割れ幅などのコンクリートの品質基準の設定、調合強度の定め方の合理化を目指した構造体強度補正値(S値)の適用の拡大など、きわめて多岐にわたっている.また、水密コンクリートをはじめ特別な仕様のコンクリートについて、より実情に即した形で規定の充実が図られている.この報告は、そのうち、再生骨材コンクリートに関する規定について紹介する.     

高保坍型聚羧酸系高性能减水剂的研制及性能

研究开发了一种高保坍型聚羧酸系高性能减水剂,能够有效减小新拌混凝土坍落度损失。通过混凝土试验表明,合成的高保坍型聚羧酸系高性能减水剂TB在低掺量下即具有优异的坍落度保持性能,水泥适应性好,在中、小坍落度混凝土中使用依然具有良好的保坍性能,但减水率略低于普通聚羧酸系减水剂,两者复掺使用则综合性能良好。     

改性氨基磺酸盐高效减水剂在PHC管桩高强混凝土中的应用

通过对氨基磺酸盐高效减水剂进行改性,消除了原氨基磺酸盐高效减水剂在混凝土中引起泌水严重和影响混凝土凝结时间的问题。与掺加萘系高效减水剂混凝土相比,改性氨基磺酸系减水剂的混凝土拌合物的坍落度经时损失较小,无泌水现象,符合管桩混凝土的要求,掺加改性氨基磺酸系减水剂混凝土的抗压强度满足管桩混凝土的要求。     

聚羧酸盐高效减水剂的研制(Ⅲ) ——减水剂的作用和应用研究

以自制的聚醚接枝丙烯酸/甲基丙烯磺酸钠共聚物作为高效减水剂,研究了该减水剂对水泥石结构的影响,讨论了减水剂掺量对水泥净浆流动性、水泥砂浆减水率、混凝土坍落度和坍落度损失以及水泥砂浆和混凝土抗压强度的影响,并与市售的萘系减水剂进行了比较.实验结果表明,聚羧酸盐高效减水剂对水泥净浆、水泥砂浆和混凝土有较好的减水作用,能显著提高上述材料的流动性和力学强度.     

萘系高效减水剂的缓释改性研究

针对混凝土的坍落度损失问题,对萘系高效减水剂进行了改性,制备出一种具有缓释特性的高效减水剂,并对其性能进行了实验研究。     

初始环境温度对聚羧酸系减水剂性能的影响

进行了未掺减水剂和掺两种不同功能型聚羧酸系减水剂在不同初始环境温度下的混凝土坍落度保持性能、凝结性能及强度性能的影响规律研究。结果表明,随着环境温度的升高,掺聚羧酸系减水剂混凝土的坍落度保持率均呈线性下降,未掺减水剂与掺聚羧酸系减水剂混凝土的初凝时间均呈线性缩短,聚羧酸系减水剂初凝时间差均是先减小后增大,未掺减水剂与掺聚羧酸系减水剂混凝土的1 d抗压强度均呈对数关系增长,28 d抗压强度则变化不明显,聚羧酸系减水剂的1 d抗压强度比均是呈降低趋势,28 d抗压强度比变化则均不明显。     

沸石减水保塑剂的特性与工程应用

以天然沸石超细粉吸附高效减水剂,制得沸石减水保塑剂.沸石减水保塑剂可用于普通混凝土、高性能混凝土及超高性能混凝土,使混凝土流动性增大,并能控制流动性的经时变化;这主要是由于在混凝土中它能缓慢被释出.从而维持水泥粒子对减水剂的吸附量,使水泥粒子表面具有较稳值的Zeta电位.使水泥浆常处于分散状态.在超高性能混凝土中,它还能降低新拌混凝土的粘度,便于泵送施工.沸石减水保塑剂掺入混凝土中还能改善硬化混凝土的结构,提高混凝土的强度.     

坍落度对防冻剂性能影响的试验研究

研究了坍落度的改变对基准砼和防冻剂砼性能的影响 ,探讨了坍落度指标改变的可行性。试验结果表明 :砼坍落度从 3± 1cm提高到 8± 1cm后 ,原有以早强组份为主的防冻剂将变成不合格品 ,采用高效减水剂可以满足相应指标的要求     

混凝土中砂石泥含量对减水剂性能的影响

研究了砂石含泥量对聚羧酸减水剂的减水率和混凝土抗压强度的影响规律,并与萘系减水剂进行了对比.试验结果表明,随着含泥量的增加,无论是聚羧酸减水剂还是萘系减水剂,均将降低混凝土减水率、强度、坍落度等.在生产中必须严格控制砂、石的含泥量,从而保证混凝土的质量.     

脂肪族外加剂在C60高性能混凝土中的应用

本文主要介绍了脂肪族高效减水剂在C60高性能混凝土工程中的应用,该外加剂的特点是在大坍落度状态下有较小的坍落度损失、和易性好等技术性能,完全满足工程需要。     

葡萄糖酸钠改性萘系高效减水剂的研究

通过接枝改性合成葡萄糖酸钠改性萘系高效减水剂,阐述了该减水剂的合成工艺,分析了合成产品的红外光谱并比较改性前后萘系减水剂在流动度、表面张力、表面吸附量、坍落度、减水率和抗压强度等性能的差别。实验结果表明,通过接枝改性,使改性后的萘系减水剂的减水率提高3.39%,2 h坍落度损失率减小41.49%,克服了传统萘系减水剂坍落度损失大的缺点,同时提高了混凝土的早期抗压强度。